フリードリヒ・エーベルト財団:先進工業国、北アメリカ、日本
先進工業国部−我々の事業について
先進工業国部はアンカラ、ブリュッセル、イスタンブール、リスボン、ロンドン、パリ、マドリッド、マルタ、ローマ、ストックホルム、東京、ワシントンに事務所をもつ。そのほか、ギリシャとキプロスのパートナーともプロジェクトを通じて協力関係がある。さらに『欧州フォーラム』はという一連の催しを通してドイツの世論にも働き掛けている。我々の活動の重点は以下の通り:
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欧州の発想を学ぶ: ·
欧米対話 ·
隣国トルコ‐トルコの隣国 ·
欧州フォーラム‐EUはこれからどうなるのか ·
欧州社会モデルの未来を保障する ·
改革モニター(現状調査) |
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欧州の発想を学ぶ:持続的な問題解決には外交/社会政策の上での協力強化が必要だ
経済、社会、政治、どの分野をとっても、国際的な発展の影響を受けない生活空間など今日では殆どない。だが内政面の問題は少なくとも欧州の文脈での解決の余地がまだあるようだ。グローバルなネットワークや相互関係により新しい協力の可能性が生まれたが、その反面、市民が抱く様々な不安も高まっている。政府レベルの努力を補う形で、市民社会では外交/欧州政策に関する非公式の議論の重要性も増している。
我々が長年携わっている、欧米に焦点を当てた一連の会合により、我々は継続的に多くの国の様々な社会グループを結び付け、一国の地平線を打ち破る努力を重ねている。こうして危機に耐えうる『信頼』という財産が次第に形成され、市民社会の協力関係や非公式のネットワークの基盤が出来上がる。この意味で、ドイツ/フランス・フォーラムや戦略サークル、イギリス/ドイツ若手議員による定期会合、ドイツ/英国労働組合フォーラムなど当財団のイニシアティブはドイツの公式の欧州/外交政策を側面から効果的に支えている。
欧米対話:困難だが、かつてないほど重要だ
欧米諸国の関係は紛争の懸念はあるものの政治的にはイノベーティブな変革期にある。従来の協力構造は存続しているが、9月11日の事件は国際政治の枠組みを変え、この変化に対する米国の反応が欧州を深く傷つけた。米国と欧州は環太西洋のパートナーシップを定義し直し、共通の利害について戦略的なビジョンを持つ必要に迫られている。新しい方向性をもつこのプロセスにはフリードリヒ・エーベルト財団の環太西洋対話が役立っている。ここでは新しいネットワークの構築とパートナー間の意見交換/調整が図られている。建設的な協力関係には、双方に大西洋の対岸の展開を専門知識と理解を持って注視する政策責任者が必要だ。
ワシントンのFES事務所では従来の業務のほか『グローバルな欧米諸国』という新しいフォーラムが生まれ、外交/発展政策を担当する政策責任者や活動家の持続的で信頼に満ちた意見交換の場になっている。
隣国トルコ‐トルコの隣国
トルコはアジアと欧州を結ぶ架け橋の役割を果たし得る、政治的・経済的に重要なドイツのパートナーだ。しかしながら、トルコのEU加盟問題をめぐって意見が対立しているのはドイツだけではない。国内に住むトルコ人市民の数が多いことから、ドイツ連邦共和国ではこの問題がとくに大きな関心を呼んでいるのは確かだが、一方でこれは外交/国内政治上の思惑とも絡んでいる。一部のEU加盟国が躊躇するなか10月3日からトルコとの加盟交渉が始まった。FESは80年代末からイスタンブールとアンカラの事務所を通じて政治・労働組合・市民社会を代表するトルコ側パートナーによる国の民主化に向けた努力を支えてきた。ここで財団が特に力を入れたのは女性支援活動だ。コペンハーゲン欧州理事会(2002年12月)で決まった加盟基準に沿ってプロジェクト活動を通してこの国の経済そして社会の改革を応援する。
欧州フォーラム‐EUはこれからどうなるのか
EU(創設時からの)加盟国フランスとオランダが憲法に反対したことでEUの政治的調整システムが注目されるように」なった。突如として既存路線である『深化と拡大の相乗効果』に疑問符が打たれた。伝統的な統合の原動力は麻痺し、新しい合意が必要になった。これまでは英国にしか見られなかった『欧州懐疑主義』がこれを機に一挙にすべての加盟国に広まった。
ドイツや他の加盟国における欧州政策議論をもう一度見直す必要があるようだ。EU設立に加わった国々と比べてEUに加盟してからまだ日の浅いスペインが今や欧州統合の原動力になっている。その理由からだけではないが、財団は2005年末よりマドリッドに再び職員を派遣している。ベルリンで定期的に開催される『欧州フォーラム』でFESは非公式でオープンな議論の場を設け、政府首脳による協議の合間を利用して財団としての貢献を行っている。ブリュッセルの『欧州統合作業グループ』には政党、議会、省庁、労組、大学から多くの人が非公式でオープンな議論を求めて集まる。この作業グループは国民に向けて意見書を頻繁に提示している。
欧州社会モデルの未来を保障する
欧州の社会モデルの共通項を繰り返し強調し、変化する世界経済の枠組みのなかで新しい社会的連帯を築くことは、ドイツにおける社会民主主義の未来を保障することに役立つばかりではない。それ以上にこの共通項は欧州のアイデンティティーの根幹を成し、現在欧州が陥っているアイデンティティーの危機を救う鍵となるだろう。
社会民主主義を掲げる政治財団として、社会的公正の視点は我々の欧州事務所ネットワークでも特別な関心を持っている。ここで特に注目すべきはEUの『リスボン戦略』に対する応援だ。EUの経済/雇用政策は2000年以降、いわゆる『リスボン戦略』として統合された。このなかで国家/政府首脳は‐EUを2010年までに「世界でもっとも競争力のある、最もダイナミックな(知識を基盤とした)経済圏、すなわち‐雇用の拡大/改善および社会統合の進展を伴う‐持続的な経済成長を達成できる経済圏にする」という意欲的な目標に合意している。
リスボン戦略と関係する、あらゆるテーマ/政策分野でEU内の財団事務所は多彩な活動を行っている。FESの事務所ネットワークのイニシァティヴにより行われた経済/社会政策に関する議論において、ドイツの労働組合と他のEU諸国の彼らのパートナー、或いは欧州労働組合組織との協力は非常に貴重なものである。
改革モニター(現状調査):社会統合を確保するために経験を交換する
『グローバル化』『知識社会への移行』『人口動態の変化』これらの概念は経済・社会の大きな変化を物語っている。そして、これらの変化が評価の分かれる改革につながり、一部痛みを伴う適応プロセスを強いたのはドイツだけではない。我々はドイツで他の欧州諸国の改革の経験から何を学ぶことができるのか。これに関連して我々はとくに北方の隣国との協力を強化している。彼らの公共サービス重視の姿勢が(彼らの福祉システムにも拘らずというより、正にその福祉システムのお陰で)彼らに国際競争力を付けているのだ。『欧州フォーラム』という一連の催しで我々は他の国々のアイデアや努力を追体験している。目標は、国境を越えた経験を反映した、実行可能な構想の作成に貢献することである。